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  3. 連載「コロナ後、飲食業はこう変わる」第7回――SNS、プレスリリースサイトで矢継ぎ早に情報発信する

新型コロナウイルス禍で、これまでテーブルサービス主体で経営していた飲食店の多くが「テイクアウト」「デリバリー」に着手した。これらの事例の中で(株)ワンダーテーブル(本社/東京都新宿区、代表/秋元巳智雄)の試みを注目したい。そのポイントは、SNSを駆使して情報発信したこと。プレスリリースを配信するPR TIMESサイトに同社各レストランの話題を矢継ぎ早に発信し、同時にfacebookでフォローアップすることで受注の効果を高めた。

同社では、国内49店舗、海外75店舗を展開しているが、4月7日に発出された「緊急事態宣言」を受けて、4月8日より国内の全店を当面の間休業して、8業態22店舗でテイクアウトやデリバリーを行なった。これらに関する発信は以下のようなものだ。

テイクアウト・デリバリーのイメージを定着

3月25日より、ビアレストラン「よなよなビアワークス」全店(都内8店舗)でテイクアウト販売をスタート。

・4月1日より、イタリアン「オービカ モッツァレラバー」でイタリア&日本応援キャンペーンを開催(4月30日まで)。お好きなピッツァ半額。

・4月9日より、天丼専門店「天吉屋」でテイクアウト販売をスタート。

・4月10日より、シュラスコ専門店「バルバッコア」でテイクアウト・デリバリー販売をスタート。

・4月10日より、アメリカンローストビーフ専門店「ロウリーズ・ザ・プライムリブ」でテイクアウト販売をスタート。

・4月14日より、「モーモーパラダイス新宿東口店」でテイクアウト販売をスタート。

4月14日リリース/4月10日よりテイクアウト販売を行っている「ロウリーズ・ザ・プライムリブ」赤坂店と恵比寿ガーデンホテルが開始3日間で牛肉を200㎏使用。

・4月15日より、ニューヨーク料理「ユニオン スクエア トウキョウ」でデリバリー販売をスタート。

4月15日より、トリュフ料理専門店「テール・ド・トリュフ東京」で、テイクアウトとデリバリーの販売をスタート。

・4月18日より、シュラスコ専門店「バルバッコア」で、テイクアウト・デリバリーの限定商品の販売をスタート。

・4月17日リリース/テイクアウトとデリバリー販売を実施する自社レストランの「テイクアウト・デリバリーのまとめサイト」を開設。

・4月22日より、「オービカ モッツァレラバー高輪店」でアルコールドリンクのテイクアウト販売をスタート。

・4月25日より、「よなよなビアワークス赤坂店」でヤッホーブルーイング製クラフトビールのテイクアウト販売をスタート。

・5月1日より、「オービカ モッツァレラバー」のイタリア&日本応援キャンペーン第2弾を開催、テイクアウト商品20%オフ。

・5月1日リリース/「オービカ モッツァレラバー」こどもの日企画、テイクアウト商品を予約した方にカロッツァ手作りセットをプレゼント

*「カロッツァ」は伝統的なイタリア料理の一つで、薄切りした2枚のパンでモッツァレラチーズを挟み、溶き卵をつけ揚げた料理

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レストランそれぞれが情報発信で顧客とつながる

これらの中で特に、4月14日にリリースした「『ロウリーズ・ザ・プライムリブ』赤坂店と恵比寿ガーデンホテルが開始3日間で牛肉を200㎏使用」という発信が光る。特に人気なのは、セットメニュー(4人前)1万2880円(税別)。内容は、120ℊのトーキョーカット4枚、オリジナルロウリーズサラダ、マッシュポテト、クリームコーン、クリームドスピナッチ、自家製パンのパッケージで、約5割の売上を占めている。電話で注文を受け付け商品は店頭で受け取ってもらう形で提供している。

「ロウリーズ」は1938年にアメリカ・ロサンゼルスのビバリーヒルズに開業したローストビーフ専門のレストランで、西海岸の観光では定番コースの人気店。「シルバー」と呼ぶ大きなカートの中に焼き加減別にローストしたプライムリブを縦置きにして、お客さまの目の前で好みの焼き加減で好みのボリュームでカットして提供する。また、サラダを取り分ける時のウエートレスのパフォーマンスも食卓を盛り上げて、主にファミリーやグループ客の記念日などで利用されることが多い。日本の店での客単価は1万~1万5000円あたりとなっている。

同社ではホームページやSNSでテイクアウトやデリバリーを行なっている店の告知をしていて、これらの店で利用するお客さまの傾向は「常連客5割・SNS5割」とのことだが、ロウリーズの場合は「常連客7割・SNS3割」という。ロウリーズのテイクアウトが人気を博した背景には普段から熱烈なファンを培ってきたことが要因として挙げられる。

このような情報戦略はどのようにしてでき上ったのか、同社広報担当によると、「2月中旬ごろから、社内では『いつロックダウンが起きてもおかしくない』と警戒していた。それに合わせてメニュー開発やテイクアウト・デリバリーの販売方法を模索して新たな収益の柱を準備していた」という。

また、同社ではコロナ禍以前より、多くの人に注目されるためにSNS発信に工夫を凝らしている。同社広報担当はこう語る。

「1年以上かけて、SNSとGoogleの各店ページを魅力的にする取り組みを行ってきた。グルメサイトに頼らずとも、発信できるお客さまがすでに各店についている。Facebook以外では、インスタグラム、一部店舗にはTwitterがある。Googleもフル活用している」

プレスリリースとSNSが連携することで効果を高める

「アフターコロナ」「withコロナ」時代には日ごろリアルなファンづくりに努める一方で、情報戦略が一層効果を高める存在になることだろう。

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